巻きインフレ機の川下に位置する、グラビア印刷や製袋工場でよく耳にします。
「原反が悪い」と。
印刷機ではテンションが重要な要素なのに、インフレ機では殆どテンションに関して無関心のようです。
ラミ機ではようやくテンションの重要性が認識されてきつつありますが、インフレ機においてもテンションは大事な要素だと思われるのでここにインフレ機のテンションはどうあるべきかを説明していきます。
原反は強く引っ張ると延びて薄くなり巾が狭くなります。
  更に強くするとシワになってしまいます。
適度の強さで引っ張っていてもテンションが変動していると横ずれが起きます。
従って原反は適度な強さで、安定して引っ張ることが重要です。
別紙「インフレ機テンション図」にその原理を示します。
印刷機がある場合は4個のテンションコントローラが必要です。
印刷機が無い場合は2個のテンションコントローラが必要です。
次に各セクション毎に説明していきます。

通常運転時のテンション
ここを駆動するモータの速度によって原反の厚さが決まります。
ここに使用するモータは速度を安定させる必要があるのでサーボモータかベクトルモータにする必要があります。
通常のインバータは負荷により速度が変動します。
助走時のテンション
このモータで引取りテンションが決まります。
印刷機付きの場合はトルクテンコン制御によるトルク制御モータとします。
印刷機無しの場合は巻取機のショックを抑えるため速度テンコンによる速度制御モータとします。
新軸スタート時のテンション
ここのモータでインフィード・テンションが決まりますのでトルクテンコン制御によるトルク制御モータとします。
タッチ
このモータでアウトフィード・テンションが決まります
巻取機で新軸に切替えた時に、そのショックが印刷機に伝わらないように、また変動がすぐ収まるようにするため、速度テンコンによる速度制御モータにする必要があります。

タッチ角度
原反をきちんと巻取るため、トルクテンコンによるトルク制御モータとし、テンコンは巻取機に必要な要件を満たしているものでなくてはなりません。
1・テーパ制御ができる。
2・助走速度を連動ライン速度に連動させる。
3・助走トルクを調整できる。
4・新軸の開始トルクを調整できる。

  

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